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日本におけるダダ
マヴォ/メルツ
村山知義/クルト・シュヴィッタース
会期: 2005年6月1日(水)-6月18日(土)
月曜休館
午前10時〜午後5時(入館は閉館の30分前まで)
会場: 東京藝術大学大学美術館 陳列館

 この展覧会は、日本の前衛美術においてめざましい展開を見せた「マヴォ」の時代に光を当てることにあります。「マヴォ」は、9か月間のベルリン滞在を終えて帰国した美術家村山知義が、1923年東京で創設したグループおよび機関誌です。村山が生み出した「構成派 constructionnisme」は、ダダイスムと構成主義を取り入れた彼独自のヴィジョンです。

 「マヴォ」は、絵画、活版印刷物、構成物、装飾など数々のハプニング・パフォーマンスを生み出した日本のグループですが、ドイツには「メルツ」という、クルト・シュヴィッタースが創出した作品群があり、メルツ詩、メルツ構成物、プリミティブな音響のソナタ(Ursonate)、メルツ活版印刷といった創作活動が展開されていました。この二つの運動体を出会わせることもこの展覧会のもうひとつの目的です。

 事実、当時ヨーロッパでは「メルツ」のなかで、ダダイスムの日本における継承者である村山の才能が発見されており、ハンス・アルプと共にエル・リシツキーがデザインに関わった『芸術のイズム』(1925年)の「メルツ」の項には彼の名が引用されています。

 両者の関係は明言されてはいませんが、共通の性質が数多く提示されており、マヴォはメルツと同じく、極めて実り多き文化的背景をもった大正時代に誕生しています。第一次大戦後ということで権力の解体があり、ドイツの場合、かつてない芸術的危機がそこに加わっていましたが、この危機が抽象化運動をあらためて生み出すことになったのです。

 展覧会にあわせて、(日本、フランス、ドイツからの参加者による)国際シンポジウムならびに20年代のアヴァンギャルド芸術映画作品の上映会の開催も予定しています。

主催: 「日本におけるダダ」展 実行委員会
共催: 東京藝術大学、東京ドイツ文化センター、東京日仏学院
助成: 財団法人野村国際文化財団、財団法人朝日新聞文化財団、独仏芸術支援基金
協賛: ルフトハンザ ドイツ航空、エールフランス航空、DHL
協力: ギャラリーTOM、(株)水声社
展覧会コミッショナー: マルク・ダシー(Marc DACHY)
観覧料: 無料
-> 東京芸術大学 2005/2006「日本におけるドイツ年」
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