保科豊巳退任記念展「萃点」SUI-TEN |
会期
2020年1月7日(火)-1月19日(日)
午前10時 - 午後5時(入館は閉館の30分前まで)
休館日
1月14日(火)
会場
東京藝術大学大学美術館 本館 展示室3
観覧料
無料
主催
東京藝術大学美術学部、東京藝術大学大学美術館
助成
公益財団法人 朝日新聞文化財団
東京藝術大学美術学部 杜の会
企画
東京藝術大学美術学部油画企画実行委員会
本展覧会は、東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻にて 25 年間に亘り教鞭を執ってきた保科豊巳の、過去から現在までの軌跡を一望する退任記念展です。保科豊巳はまだ学生であった 80 年代初期から、現代美術の第一線のフィールドで活動してきました。同時に東京藝術大学美術学部絵画科油画にて後進を育て、研究室から多数のアーティストを輩出させた優れた教育者でもあります。
1953 年生まれの保科は、20 世紀の激動のアートシーンや思想の生々しさの中を駆け抜けつつも、故郷?長野の風土と深い自然に育まれた身体性を保ち続けてきました。その作品世界は一貫して、東洋的な思想と西洋史のダイナミズムを融合させ、森羅万象に抱かれる自然観をより広い次元に拡張させるものです。1980 年代「高山登?川俣正?保科豊巳三人展」をスタートに「第 12 回パリビエンナ一レ」に参加、その後もギリシャ、フランス、アメリカなど世界各国に発表の場を広げてきました。さらに近年では、中国やバングラデシュでの作品発表など、アジアにおいて濃密な発表活動を繰り広げています。
多様な風土を横断する保科の観点はその教育活動にも反映されています。1995 年から 2006 年までの東京藝術大学油画における学生への教育では、「身体?場?物質」を重視し、若いアーティストとともに実験的な試みを重ねています。特に国内外でのアートプロジェクトの企画に力点を置き、規制の枠組みを越境する新しい表現の場の創生に挑んでいます。保科豊巳研究室からは小瀬村真美や田中功起など、現代を担う現代美術作家を数多く輩出し、彼らの目覚ましい活躍は世界の多様な舞台で展開しています。
この展覧会は、「ポストもの派」の時代から長く現代に至るまで、20、21 世紀の表現の場を駆け抜けた証人のひとり、さらに優れた研究者、教育者、大学における改革者である保科豊巳の、鋭くそぎ落とされた純粋な原点を提示し、その情念的かつ知的な人間性を社会に広く示すものです。
問い合わせ
ハローダイヤル 03-5777-8600
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