コロナ禍で苦しむ本学出身のアーティスト(在学生を含む)を対象に、彼らに新たな作品発表の場を提供し、育成?支援するために、オンライン上でのアートフェス「東京藝大アートフェス 2021」を3月18日(木)から5月17日(月)まで開催いたしました。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、芸術家を取り巻く環境は大きく変化しました。多くの美術館やコンサートホールが閉鎖、 予定していた展覧会?音楽会は延期又は中止されるなど、約8割(※)のアーティストが活動できずに収入減に陥っている、というデータもあり、経済的にも不安定な状態が続いています。さらに「新しい生活様式」が求められる中で、これからどのような表現ができるのか、どのように表現と向き合っていくべきなのか、否応なしに考えさせられています。 ※コンサルティング会社、ケイスリー(株)実施の調査結果参照
今回のアートフェスはそんな活躍の場を奪われたアーティストたちを育成?支援するためコロナ禍の制約を受けないオンライン上で行い、国内だけでなく海外にまで彼らの作品を発信していきます。また、ソーシャルメディアとも連携することで、国内のみならず海外まで含めた多くの方の目に留まり、直接アーティストと興味を持った支援者など国内外の様々な方がコンタクトが可能になります。なお、優秀作品は審査員による厳正な審査と、アートフェスに参加していただいたみなさんの声やアクションを踏まえながら決定し、37名の受賞者には今後の活動支援のために賞金の授与も行いました。
活躍の場をコロナ禍に奪われた若手芸術家の今を救い、未来のカタチを作るために、
澤学長が起こした支援基金?クラウドファンディング。
数多くの方々がお寄せくださった温かなご支援から生まれた、東京藝大アートフェス。
203人の若手芸術家からの310点の応募作と対峙して体感したのは、
音楽と美術が混在しながらオンラインで開催されるこのアートフェスが、
領域の壁を払い、これまでにない豊かなカオスを醸す場になるのだということ。日比野美術学部長と杉本音楽学部長による審査を経た100人に、復活枠としての19人を加えた一次審査。
惜しくも通過を逃した作品達も、素晴らしいアートの数々でした。
世界を変える創造の源泉、東京藝術大学。
新しい力を、このアートフェスから世界に、未来に。
オンラインが持つ可能性とともに。
みなさまのご支援に深く感謝をいたします。
箭内道彦
東京藝大アートフェス 2021 プロデューサー
東京藝術大学教授?学長特命
>>東京藝大アートフェス2021公開ウェビナー(アーカイブ)
>>グランプリ東京藝術大学長賞
>>優秀賞
>>ゲスト審査員賞
>>アート?ルネッサンス賞
>>プレスリリース
>>特設サイト(5月17日まで開催)